2011年3月28日月曜日

報告:石巻市

石巻市に3日間入ったマツダです。

現地の状況を報告します。

・被害
石巻は海沿いは漁港が多く、係留していた船が町中まで来ている風景が多くみられました。
津波の高さは女川等に比べるとそこまで高く無かったようで、建物は残っていたり、一階部分だけ浸水という地区がほとんど。
ただ、建物内への泥の侵入が酷く、この泥の掻き出しの作業がこの先ずっと続く事が予想され、一部の試算では、このペースで掻き出しを続けても、作業を終えるまでには10数年かかるとの事。とにかく人手が足りない。
沿岸部や川沿いから少し入ると嘘のように建物はキレイにちゃんと建っていて、そういう地区ではライフラインも少しずつ復活してきていて、今回の災害は地震ではなく津波の災害という事がよくわかる。
また道路状況に関してはかなり復活してきていて、たった3日の滞在でしたが、帰る頃には道もかなり平坦になり、三陸道、東北道もかなり復旧しています。

・避難所、被災者の状況
現在NGO、市役所にて把握できている避難所は大小含めおよそ250箇所(常にリスト化され、各機関で共有されている)。その内避難所指定されいる所は30数箇所程度。
指定されている所に関しては、物資も行き届いていて、電話機等も設置され、お風呂のサービスなんかも始まっています。その他の小さな避難所でも格差はあるもののほぼ物資は行き届いている状況。ただ毎日数カ所の新たな避難所(身を寄せ生活している場所)が発見され、全然物資が行き届いていなかった場所も見つかっているのも現状。また避難所リストにあがっていても、まだ市とNGOと自衛隊の連携が噛み合ず、物資不足で一日おにぎり一個、パン一個の様な生活を送っている箇所もあったりして、連携の強化が早急に進められています。
ちなみに現在は自治の炊き出しを除くと一日に20数団体が各地で炊き出しを行っているが、一日一日場所が変わるため、今日は良かったけど明日からは…という不安を抱く被災者も多い。
前述した通り、家が無事でそこで生活をしている被災者も多いのですが、情報不足、またコミュニティーが弱い地域が多く、すぐ近くで炊き出しをやっている事も知らず、毎日わずかな食事しか摂れていない人や、避難所に届く物資を取りに行ってもよそ者扱いをされ、何ももらえない人も居るようです。

・治安
警察発表では25日までに発生した窃盗は300件を超え、3人の逮捕者が出た。中には県外の窃盗団も含まれているそうです。二階部分に被害が無い家を狙ったものや、自販機が壊されたり、県外車を狙った車上荒らしや、燃料の抜き取り、暴行事件も増えているようです。しかし、中には津波によって流された車両等から燃料を抜き取る事が『窃盗』と呼ばれたり、『中国人窃盗団が来ている』等、未確認だがデマと思われる情報も錯綜していて、避難所内での小競り合いやケンカも多く、疑心暗鬼な空気が漂っています。

・今必要な物
まずはとにかく燃料。暖をとるにも、電気を発電するにも、復興のために動くのもまずは燃料が必要。市内のガソリンスダンドはほぼ休業で、緊急車両のみ対応の店がほとんど。少しななれた仙台でも早朝から100台以上の列ができ、8時間待ちで結局給油できないという状況もあったり、かなり深刻。昨日大型タンカーが塩竈港に入ったので、ここから改善されていくのを期待したいです。
そして、人手。泥の掻き出しや、継続的な炊き出し、支援物資の配達を続けるには、より多くの人手が必要です。
現在石巻では専修大学のキャンパスを中心に様々な団体がボランティアを受け入れたりしている。時間と自分の生活を保てる人は現地に行って、たった1人の力でも大変に大きな助けになります。

取り急ぎ現状を乱文にて失礼致しました。

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