2012年2月11日土曜日

南相馬の子供達へのマスク支給行動 協力のお願い

南相馬の子供達へのマスク支給行動 協力のお願い

※南相馬現地にて仕分け、配布作業に協力してくれる方と支援カンパを募集しています。


南相馬市へ送った協力要請趣旨
 
震災直後の3月29日以降、南相馬の地に於いても私達は僅かながらの支援を行って参りました。あれから1年が経とうという現在、周辺地域に甚大な被害をもたらした福島第一原発の事故状況について、政府が「収束した」と宣言する一方、未だ明日をも知れずあてのない避難生活を強いられている方が多数いらっしゃいます。また、外部被曝の心配はなく避難を免れた地域の方に於いても、原発事故起因による汚染を懸念しながら常に警戒感を抱き生活しなければならないという状況にあるという点に於いて、抱える苦悩は、避難を強いられておられる方々と大きな差は無いのではと考えております。

南相馬におかれましては、計画的避難区域以外の地域に於いては現在、空間線量は関東東部地域とさして変わらない程度のものであるにも関わらず、不透明な原子力発電所事故処理状況、政府による具体的な復旧・復興施策の遅れ、そして根拠のない風評などによって、市長をはじめ市職員の皆様は、非常に大変な行政運営を強いられているのではないかと御察しいたします。
そのような厳しい状況下におかれましても、復興に向けて逞しく邁進しておられます住民の方々に対し、都内に住む私共はどのようなお手伝いが出来るのか苦慮を重ねて参りました。
ご存じとは思いますが、私共は被災地を支援してきた経験を以て、国による原子力政策に対し、明確にその方針転換を求める立場にあります。その部分におきましては、明確に脱原発を掲げる桜井市長とは方向性は一致しています。
しかしながら、住民レベルにおきましては、被災地域においてもこの問題については議論が分かれているようです。これ以上の地域コミュニティーの瓦解を招かぬよう、この問題につきましては私共もこれまで被災地域には持ち込まぬよう配慮してきましたが、自然界にある放射線量を上回る物質が未だ広範囲に堆積しているという事実は変わりません。

まもなく、花粉の大量飛散が始まる時期がやってきます。ご存じの通り、今年の原発被害地域における花粉は放射性物質を含有する可能性が指摘され、多くの専門学者から内部被曝の危険性が懸念されています。
この問題における科学的検証は即座に判断できるものではありませんが、健康被害におきましては様々な形で一定の年月を経て現るであろうことが、数少ない過去の事例から推測されております。
原子力発電所のあり方や放射能による健康被害の信憑性の是非を問わず、原発周辺地域の方々は皆、何かしらの不安を抱えていらっしゃる事でしょう。特にお子さんにつきましては少しでも有効な防御策をと全ての親御さんがお考えのことと思います。
今回私共が支援として提案したいのは、そういった不安を少しでも払拭していただけるよう、国際基準に沿った高機能マスクを中学生以下の子供達に無償で支給しようというものです。
 
これらを自費購入するとなると1枚あたり200円〜800円程の高額な出費となり、躊躇されている方も多いのではないでしょうか。これを私共が提供させていただくことによって、少しでも個人負担を軽減し、健康不安を和らげることが出来ればとの思いで考案いたしました。
高機能マスクの着用は、放射性物質を含有した花粉や浮遊物から身を守るという概念を置いておいても、毎年この季節に問題となるインフルエンザウイルスやアレルギー症状を引き起こす花粉からの防御ということで、平時であっても大変有効なものです。

私共は、この震災を機に集まった数名の仲間による集まりなので、この程度のささやかな支援しか出来ませんが、我々の限られた力量でも少しでも有効な支援をということで今回考案させていただきました。以下、具体的な実行方法につきまして記述しますので、ご照査いただき前向きに受け入れていただければ幸いに存じます。


目的

1.アレルギー対策としての花粉吸引防止、インフルエンザウイルスの防御といった、健康・医療的な支援。
2.放射性花粉や浮遊物に対し、実効性のある防御用具を装着することによって、不安心理を緩和するメンタル的な支援。


南相馬市の受け入れ状況

市長室を通じて、我々の支援協力申し出を受け入れていただき、南相馬市教育委員会事務局 教育総務課が担当課所となっています。
担当:新 妻 良 司 様  TEL:0244-24-5282 FAX:0244-23-7782  

マスクの仕入れ概要

購入予算については全てHumanRecoveryProjectが捻出し、現物を南相馬市に寄贈します。
現在決まっている仕入れ先は郵船商事株式会社。こちらの会社は電力会社にも納品しており、機能有効性については一定の信頼性あり。

南相馬市の子供(15歳以下)居住状況

小5~中3が1871人。4,5歳児(園児)と小学校1,2,3,4年生が1,544人。1~3歳児が650名程(うち通園者237名)

障がいをもつ子供の状況
南相馬市役所 社会福祉課 障がい福祉係が担当課所となっています。  TEL: 0244-24-5241 
担当:藤原様からいただいた資料によると、現在私どもで確認のできている開所中の施設が南相馬市内で8ヶ所/197人,相馬市内で3ヶ所/68人。
詳しい年齢別人数等・開所予定の施設状況についてはH.R.P.が連絡・調査を進めています。

以上、15歳以下の全ての子供に、1人あたり50枚支給します。


マスクの概要

小学校高学年以上については以下のマスクを支給するものとします。

FSC-F-99Eマスク
■アメリカ合衆国基準N95、N99とヨーロッパ規格(FFP2)に二つの国際基準に合格
■使い捨てない。繰り返し30回使用可能。
■4層特許構造(N99)でウイルス、細菌、花粉をほぼ完全に防止。
※市販価格:1枚あたり約200円

小学校中学年以下の子供には別途サイズのものを検討。それもN95規格相当のものとします。

資料画像











支給方法

1.市内の保育園、幼稚園、小学校、中学校に配布。これらの配布作業についてはHumanRecoverProjectが全て受けもちます。
2.配布前の仕分け作業もHumanRecoveryProjectが受けもちます。
3.未就学児童、乳幼児については、市の担当窓口に引き取りに来ていただく形で対応を要請中。
4.各配布先については南相馬市教育委員会から、マスク配布の旨を通達してもらいます。
5.花粉飛散ピーク期間を基準として1人あたり50枚を配布します。

支給時期

2月13〜24日を予定。

保管・資材管理等について

2/11現在、10壺ほどの保管スペースを市側から譲っていただいております。荷下ろし作業、到着後の品物管理等についてはHumanRcoveryProjectが受けもちます。



市民への告知等について

市広報での告知を要請中。
新聞の折り込みチラシや地域FMでの呼びかけも検討中。



その他
児童施設や仮設の集会場などで、漫画家の山本夜羽音氏が主宰する子供支援のグループおたぱっくと協力し、子供向けのキャンペーンイベントを展開予定。

被災現地に於いては、意見の分かれる「原書力発電所の是非」や「放射能の健康被害」について、私共の方から何かしら意見を持ち込んだり、地域の方々にこちらから意見を求めたりするようなことは、地域住民の関係性に配慮し、厳に慎んでください。
今回の支援はあくまで、被災地域の子供達の健康を支える、医療・福祉的支援として位置付けております。


以上、ご理解いただき、なにとぞご協力の程、よろしくお願いいたします。


カンパの振込先:
城南信用金庫 高円寺支店 普通 327580 ヒユ-マンリカバリ-プロジエクト

メール:
hrp.diymusic@gmail.com